販売促進のネタ帳

365日の販促研究所の別館ブログです。販売促進のネタになりそうなことをアップしていきます。大手スーパーのチラシ企画について毎週土曜にアップしていきます。

今日の新聞記事 日経MJ 2016年3月14日 軽減税率を視野に変わるGMS

本日の日経MJより 消費税増税1年前での動向の特集

 小売り、「食に軸足」加速、エンゲル係数なお上昇、GMS、改装進める、小型・不振店、衣料扱わず(増税前夜サバイバル)

2016/03/14  日経MJ(流通新聞)

 小売り大手の売り場で「食」偏重が加速している。消費支出に占める食費の割合を示すエンゲル係数が上昇し続けており、衣料品を扱わず食品売り場を充実する店が増える。来春に導入予定の軽減税率で、生鮮食品と加工食品の税率が8%に据え置かれることも売り場作りに影響を及ぼしそうだ。
 「1号店の千住店(東京・足立)は自前では食品だけを扱う店に建て替える」。セブン&アイ・ホールディングスの村田紀敏社長は8日、総合スーパー(GMS)のイトーヨーカ堂で検討中の不採算店の閉鎖について、こう強調した。
 現在も同店は低価格業態の「ザ・プライス」として営業しており、通常の店舗とは異なる。だが今回は「GMSの店ではなくなる」(村田社長)と、衣料などを扱わないことを明言した形だ。(引用ここまで)

 

 

http://www.flickr.com/photos/76758469@N00/6186539193

photo by Yuya Tamai

 

不振な衣料・住居関連をどうするか?

GMSの不振を伝える記事が最近多く、日経関連ではGMSはすでに終わった業態との論調ですすめられている。

記事内でもIYは1号店の千住店は今後衣料を取り扱わない。イオンでも都内の都内の小型GMSは衣料を扱わない食品特価型に改装していると伝えている。

家計消費支出からみるGMSの今後

総務省の家計調査(2人以上の世帯)の年間支出が減少している「被服・履物」が前年比で5.2%減。ここ十年で「被服・履物」は減少し続けている。スーパー各社の母の日のチラシで衣料品のギフトがメインにならなくなったのは、その象徴とも言える。

逆に家計調査で伸びているのが通信費で年間支出は約15万3千円(前年比2.6%増)と月で1万円以上支出していることになる。

エンゲル係数が上昇している 

エンゲル係数 - Wikipedia

エンゲル係数が上昇している件については日経新聞1月24日で記事になっている。

 

エンゲル係数 上昇中 食費の負担、バブル期並み

2016/1/24 日経新聞

 消費支出に占める食費の割合を示し、生活水準が上がったか下がったかどうかの目安となる「エンゲル係数」に異変が起きている。本来なら経済成長とともに下落するパターンが崩れ、急ピッチで上昇しているのだ。世帯人数の減少に伴う個食化や外食化に加え、増税や原料高が重なったためで、新たな食スタイルが生まれつつある。

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中略

 2017年の消費増税で、食品全般には8%の税率を適用する見通しになった。食品以外の支出増は避けられず、エンゲル係数の上昇はいったん止まる公算が大きい。

 ただ、家族形態やライフスタイルの変化による「個食化」や「食の外部化」が定着し、1人あたりの食コストは高まる一方だ。食費を削る余地は少ないわけで、軽減税率の適用でも10%の再増税は家計に重くのしかかりそうだ。

消費税増税までにエンゲル係数は上昇し続け、その後上昇は頭打ちになるとの予想になっている

消費税増税・軽減税率との関連性

今回の記事で2017年4月1日に導入予定の軽減税率が小売大手の売り場構成に影響を与えるのではとの考察があった。

確かに今後の衣料・住居関連の売り場はどんどん縮小され、食品のみ取り扱う店に改装されていくのではないかと思われる。

新店でも最寄り品を扱う小規模店舗とこだわりの食品を集めた大規模SMが伸びていくのではないか

衣料と住居関連はユニクロやニトリなどの専門店に集約されるというのが、増税前後の動向となりそう