40人の女性に聞いた 食材の買い物調査レポートPart1 (2015年12月)
365日の販促研究所では、20代から50代までの既婚・未婚女性モニター(合計40名)を対象として、定期的にアンケートとグループインタビューを実施しています。2015年10月には『食材の買い物』をテーマとしたリサーチを行いました。本レポートは、その結果をまとめたものです。
■食材を買うのは主にスーパー、買い物頻度は週に2〜3回
食材の購入場所については、回答者の85%が近くの食品スーパーと答えました。特に一人暮らしをしている女性の購入場所は、全員が勤務先と住まいの経路上にあるスーパーと答えています。働いている女性にとって、何より貴重な時間を有効活用するためには、買い物は帰り道で済ませることが必要との意見でした。
一方で家族のいる世帯では、土日にクルマで出かけてまとめ買いをするケースが多数派でした。この場合は「店の場所(=近さ)」よりも、「品揃えの豊富さ」「価格のやすさ」「鮮度の良さ」などが店を選ぶ理由となっています。
買い物回数は週2回派と3回派が同数となりました。買い物に行く曜日を決めている女性は、全体の1割。決めている日は「仕事が休みの日」「主人と一緒に動ける日」「休日」「時間に余裕のある日」との答えで、いずれも仕事が忙しいために買い物に時間をかけられない様子が伺えます。買い物は時間の空いたときにさっと済ませたい。そんな女性のニーズに応える売場作りが求められているようです。
■女性はチラシを見ていない
食材を買いに行く時に、チラシを参考にすると答えたのは、わずかに2割弱。チラシを見ている女性は明らかに少数派です。その理由としては、そもそもチラシを見る機会のないことが挙げられました。つまり、世帯で新聞を取っていないのです。働いている独身女性の場合、新聞を取ってはいるものの日経新聞のためにスーパーのチラシは入らないとのこと。チラシを「見る」と答えたのは、専業主婦だけでした。
変わったケースとして、最寄りのスーパーが自社サイトに掲載するチラシをチェックする主婦がいました。彼女がアクセスするのは、あくまでもスーパーのサイトであり『Shufoo』や『オリコミーオ』などではありません。彼女は徒歩圏内にある、このスーパーの卵の特売だけをチェックしているとのこと。この方も新聞を取っていないので紙のチラシを見ることはないけれども、ネットのチラシだけは毎日見ているとのことでした。背景として考えられるのは、スマホの普及で大きな画面で見ることができるようになり、チラシを見やすくなったことがあるようです。
食品スーパー各社が週に何回も折り込んでいるチラシの費用対効果は、想定よりも低い可能性があります。商圏内の新聞購入世帯数や購入世帯の年齢層などを見直す時期に来ているのではないでしょうか。
Part2へ続く